2011年11月09日

大腸がんとビタミンD

ビタミンDというと骨粗鬆症など骨の病気との関連が言われることが多いが、今回は大腸がんとの関連についての報告です。Reuter’s Newsによると10000人を越える人を対象の18の研究でビタミンDの血中濃度が最も高い人の大腸がんのリスクは、最も低い人に比べ33%も低いという(J Clin Oncol2011.8.27on line版)。さらにサプリや食物でのビタミンD摂取量が最も多い人は、最も少ない人に比べ12%リスクが低かったという。御承知のようにビタミンDは脂溶性ビタミンで、サプリによる大量服用は中毒症状を起こすので注意が必要だが、適度の摂取は骨の強化や大腸がん予防に有効という今回の報告。マグロやカツオにビタミンDは多く含まれるのでこれらの食材を積極的に摂りましょう。
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2011年10月20日

女性は強し!:ミトコンドリア遺伝子

細胞の中で生きていくためのエネルギーを作り出すミトコンドリアは皆さん御承知でしょう。ミトコンドリアが女性からの遺伝であることは以前より知られていましたが、日経新聞2011年10月14日号によると群馬大学の佐藤教授らが、男性からのミトコンドリアが受精卵で自食という、自らの一部を分解して栄養源に用いる作用で消失することを米国科学誌サイエンス電子版に報告したとのこと。なぜ女性のミトコンドリアだけ残るのか?男性からのミトコンドリアは受精の際、精子の運動で損傷され使い物にならないのではないかとの推測がされていました。ミトコンドリア遺伝子の遺伝子型と長寿との関係の報告もあり、女性が長生きだったり、最近の女性が強くなってきているのは自らのミトコンドリアの変異によるパワーアップのせいかな?
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2011年10月05日

アスピリンで大腸がんなど予防!

痛み止めや解熱剤として服用されるアスピリンは、血小板凝集の抑制効果もあるため、心筋梗塞や脳梗塞の予防に広く用いられています。そうした患者を調べてみると、高用量のアスピリン(500mg以上/日)を服用している患者に大腸がんが少ないというデータは以前から報告がありました。医師向けの雑誌MMJ9月号に今回は低容量(75-300mg/日)でも大腸がんにかかることも、その死亡率も長期にわたり減少することが報告されたのです(Lancet 2010:376;1741)。さらに同じグループが報告した結果がさらに興味深く、8施設25000人あまりのデータを集めて解析したところ、アスピリンを5年以上服用していると消化器のがんを含むがん全体(食道がん、膵臓がん、脳腫瘍、肺がん、胃がん、大腸がん、前立腺がん)のリスクが低下するとのこと。さらに長く飲んでいるとその予防効果は増大するという(Lancet 2011:377;31)。薬でがんが予防できるという、なんとも夢のような話だが、アスピリンの副作用として出血傾向があり、胃や脳の出血の可能性もあるため、ハイハイ皆で飲みましょうというものでもありません。しかし確かにこれはインパクトあるデータだなあ、と思います。
posted by Dr.Yoshi at 14:39| Comment(0) | 日記